お役立ちコラム

損益計算書におけるサイドビジネス

はじめに


今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは損益計算書におけるサイドビジネスについてです。

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1.サイドビジネスでの儲けは別表示


損益計算書では、本業と副業の儲けは分けて管理します。

副業とは会計の世界では。主に金融での取引をいいます。具体的には、余ったお金を運用する取引や、お金が足りない時に銀行からお金を借りて金利を払う取引があります。

家計のお金の動きで見た場合でも、余ったお金を株で運用して、配当をもらったり、株を売却してキャピタルゲインを得たりするケースや、ローリスク・ローリターンですが預金に預け入れて利息を受けるケースなどもあります。

お金を借りるケースですと、住宅ローンやキャッシングでの借入で利息を支払うケースがあります。

このような財務取引は、「営業外損益の部」に表示します。

そして、収益が上がる場合は「営業外収益」に、費用がかかる場合は「営業外費用」に計上されます。

以上のような財務取引以外に、営業外損益の部に計上される項目もあります。

財務取引以外の儲けの中でも本業に該当しない取引です。

例えば、スポーツジムを運営している会社が余ったお金でビルを購入して、そのビルを貸してテナントから不動産収入をもらうことを考えてみてください。

会社がもらう不動産賃貸の収入が本業であれば売上高に計上されることになります。

ただし、スポーツジムを運営している会社にとって不動産からの収入がメインビジネスの収入でない場合は、その分の収入はサイドビジネス分として営業外損益の部に計上します。

この場合は収入なので、「雑収入」あるいは「その他の収入」といった名称の勘定科目で営業外収益に計上します。反対に費用の場合は「雑損失」・「その他の費用」といった勘定科目を使います。

このように、財務取引を含めた副業での取引は、営業損益の部とは分けて表示することで、決算書を読む場合に儲けの源泉がどこにあるのか見誤らないようになっています。儲かっている要因が本業か副業かわかる構造になっています。

本業での儲けが無くなっている会社であれば、将来に不安を感じます。逆に副業での一時的な損が出ていても本業の調子が絶好調で、副業の損の差を埋めるだけの力強さがあれば将来は明るいかもしれません。

おわりに


今回は、損益計算書におけるサイドビジネスについて簡単にご説明させていただきました。

CSアカウンティングでは、会計・税務のプロフェッショナルが、会計知識をもって様々なアドバイスをすることができます。

日頃の経理業務の中でも、わからないことや改善したいことがございましたら、是非お気軽にお問い合わせください。

経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムをお読みいただきありがとうございます。次回のコラムでまたお会いしましょう。

執筆者:谷


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