お役立ちコラム

役員との金銭の賃借を行った場合の税務上の取扱いについて

法人が役員に金銭の貸付を行った場合の留意点について教えてください。

法人が役員に対して金銭の貸付を行った場合において、無利子または極端に低利で貸し付けたときは、一般的な相場との差額が役員報酬とみなされ、報酬に対して所得税がかかることになります。

 そのため、法人が貸付を行った場合には一定の利息をとる必要があります。

【一定の利息】

 ①会社が貸付資金を金融機関等から借り入れた場合

  ・・・その利率以上

 ②その他の場合

  ・・・前年の11月30日を経過する日における公定歩合+4%以上

 上記の利率に満たない利率で貸付を行った場合には、原則としてその差額が給与として課税されることとなります。

 なお、役員が法人に貸付を行った場合においては、法人が利息を支払わなくても上記のような取扱いはないので、無利息であったとしても税務上の問題はありません。

 

参考条文 国税庁HP タックスアンサー 「金銭を低い利息で貸し付けたとき」

http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2606.htm

関連コラム

5年分まとめて申告できる?医療費控除について
はじめに今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは5年分まとめて申告できる?医療費控除についてです。 1.医療費控除とは医療費控除とは、自分自身や生計を一にする配偶者、その他の親族のために支払った1年間の…
2025年10月からのふるさと納税の変更点
はじめに今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは2025年10月からのふるさと納税の変更点についてです。1.2025年10月ふるさと納税が変更される2024年6月28日に総務省から「ふるさと納税の指定基…
損益計算書におけるサイドビジネス
はじめに今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは損益計算書におけるサイドビジネスについてです。1.サイドビジネスでの儲けは別表示損益計算書では、本業と副業の儲けは分けて管理します。副業とは会計の世界では…
法人税に関する改正措置について
はじめに 今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは、法人税の改正措置についてです。1.法人税に関する改正措置とは「令和7年度税制改正大綱」で法人税に係る措置として、中小法人の軽減税率の見直し及び防衛特別…
新リース会計基準への適用について
はじめに今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは、新リース基準への適用についてです。1.新リース基準とは2024年9月13日に、企業会計基準委員会(ASBJ)より、2027年4月1日以降に開始する事業年…

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。