海外で勤務する場合の雇用保険の適用はどうなりますか？

海外で働く場合の例として、視察のために出張する場合、駐在員として一定期間海外で勤務する場合、海外企業へ出向する場合などさまざまな実態がありますが、雇用保険の適用の面からみると次の4つに分けて考えることができます。

①　海外へ出張して働く者

②　国内の適用事業の事業主に雇用される者で、その事業主の海外の支社に勤務する者

③　国内の適用事業の事業主との雇用関係を残したまま、その事業主の命令により、一定期間海外の事業主の下で雇用される者

④　国内の適用事業の事業主との雇用関係を終了させ、海外の企業に雇用される者

①及び②の場合は、適用事業の事業主と雇用関係の変更はありませんので、被保険者資格は継続することになります。

また、③の場合は、出向した労働者は海外の事業主と新たな雇用関係を結ぶことになりますが、その出向が国内の適用事業の事業主の命令によるものであり、その事業主と雇用関係が存続している在籍出向である限り、海外の企業に勤務している間も引き続き被保険者として取り扱われます。

なお、④の場合は、国内の適用事業の事業主との雇用関係を終了させていますので、被保険者資格は喪失することになります。