お役立ちコラム

連結加入時の連結子法人のみなし事業年度の特例

連結納税に加入する連結子法人のみなし事業年度の特例について教え下さい。

連結グループに加入することによって生ずる連結子法人のみなし事業年度については、原則は、完全支配関係を有することとなった日(加入日)の前日の属する事業年度開始の日からその加入日の前日までの期間及びその加入日からその連結親法人事業年度終了の日までの期間にみなし事業年度が生ずることとされます。この場合において、加入日の前日の属する事業年度開始の日からその加入日の前日までの期間は単体で申告を行い、その加入日からその連結親法人事業年度終了の日までの期間が最初連結事業年度とされます。

しかし、加入日が月の途中である場合は月次決算とは別にみなし事業年度のために決算を別で作成しなければならず事務負担が増すことから特例が設けられています。

特例では、加入日の前日の属する事業年度開始日からその加入日の前日の属する月次決算期間の末日までの期間及びその末日の翌日からその翌日の属する連結親法人事業年度終了の日までの期間とすることができます。

この特例の適用は、加入日の前日の属するみなし事業年度(原則のみなし事業年度)に係る確定申告書の提出期限となる日までに、「みなし事業年度の特例を受ける旨等を記載した書類」を納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。

例)親法人事業年度・・・4/1~3/31

子法人事業年度・・・4/1~3/31 

子法人の月次決算期間・・・毎月1日~末日

完全支配関係を有することとなった日(加入日)・・・10/6

 <参考文献等>

国税庁 連結納税制度Q&A

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/1282/qa/29.htm

 

(掲載日:2017年7月11日)

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