お役立ちコラム

時効で消滅する未消化の有給休暇の買い上げはできますか?

時効により消滅してしまう有給休暇について、金銭で清算するのは問題ないでしょうか?

年次有給休暇を金銭と交換する事、つまり休暇の買い上げは、消滅する日数に対してであっても原則禁止されています。

年次有給休暇は、一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために、賃金の支払いを受けながら休暇を取ることを法律によって認めている制度です。労働基準法では、勤続期間や就労状況によって一定の有給休暇を「与えなければならない」と規定しています。

付与した有給休暇を買い上げることは法の趣旨に反することになるため、基本的に違法とされています。また、時効により消滅する休暇であっても、本来の目的で休暇を取得しなくなってしまうことも考えられるため、予め買い上げを行うよう定めることも違法とされています。

ただし、法定の日数を上回る有給休暇を会社が与えている場合、その上回る日数については、労使協議等の定めるところによって買い上げを行うよう定めても差し支えありません。また同じように消滅してしまう休暇であっても、退職までにどうしても消化できなかった有給休暇については、買い上げを行っても違法とはなりません。

執筆者:榎本

 

関連コラム

会社は副業を認める必要があるのでしょうか。副業解禁の流れについて解説します。
2021年9月21日付けの日本経済新聞の報道にて、塩野義製薬は希望する社員に対して週休3日で働ける制度を来年4月から導入する方針であり、制度開始に合わせて社員の副業も解禁すると報じられました。その他の会社を見ましても、キリンホールディングス…
【労働者数101人以上の企業は新たな義務対象に】女性活躍推進法の改正を解説します!
令和元年5月29日、女性活躍推進法等の一部を改正する法律が成立し、令和元年6月5日に公布されました。その改正内容のひとつに「一般事業主行動計画の策定義務の対象拡大」があります。これは女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・届出義務、…
働き方改革の推進に向けて、今こそフレックスタイム制度を導入しましょう!
皆様はフレックスタイム制度の導入を一度はご検討されたことはありますでしょうか。『労働時間管理がむしろ手間になるのではないか』『従業員が好きな時間に出社するようになるとコミュニケーション不足になるのでは』『制度の導入準備のハードルが高そうで導…
【最高裁判決】同一労働同一賃金
p; 2020年10月13日に、大阪医科大学(現大阪医科薬科大学)、メトロコマース裁判。続いて10月15日には、日本郵便裁判3件の最高裁判決が相次いで出されました。 いずれも高裁判決からの逆転判決として話題になっています。 3件…

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。