お役立ちコラム

労働時間の適正な把握方法について

労働者の勤務時刻を把握するにはどのような記録方法をとればよいでしょうか?

使用者が労働者の始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、次のいずれかの方法によらなければなりません。

【原則】

・使用者が自ら現認することにより確認し、記録すること・タイムカード、ICカード、IDカード、パソコン入力等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。

【自己申告制による場合の措置】

・原則によることなく、自己申告制により始業・就業時刻の確認を行わざるを得ない場合は、使用者は次の措置を講じなければなりません。

  1. 自己申告制を導入する前に、その対象となる労働者に対して、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うなどについて十分な説明を行うこと。
  2. 自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて(定期的な調査のほか、必要に応じて)実態調査をすること。
  3. 労働者の労働時間の適正な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定するなどの措置を講じないこと。

次のような措置が労働者の労働時間の適正な申告を阻害する原因となっていないかについて確認するとともに、当該要因となっている場合は改善のための措置を講ずること。

・時間外労働時間の削減のための社内通知

・時間外労働手当の定額払 など

関連コラム

障害者の法定雇用率 段階的な引き上げ決定
障害者の法定雇用率が段階的に引き上げられます。(令和6年4月以降)目次障害者の法定雇用率の段階的引き上げ常用雇用労働者、障害者のカウント方法除外率の引き下げ障害者雇用のための事業主支援1.障害者の法定雇用率の段階的引き上げ民間企業の法定雇用…
治療と仕事の両立支援を考えましょう
【会社が治療と仕事の両立支援を行う意義】「治療と仕事の両立支援」とは、病気を抱えながらも働く意欲・能力のある労働者が、仕事を理由として治療機会を逃すことなく、また、治療の必要性を理由として職業生活の継続を妨げられることなく、適切な治療を受け…
SDGs達成のために人事部門が取り組むべき施策とは?
ここ数年、ニュースなどで大々的に取り上げられることが多いSDGs、企業経営の中では避けては通れないテーマとなっています。その中で、人事労務担当者として自社のSDGsについて取り組む場合、具体的にどのように進めていけば良いでしょうか。17ある…
男女の賃金差異の公表が義務化されます!
令和4年7月8日に女性活躍推進法に関する制度改正がされ、情報公表項目に「男女の賃金の差異」を追加するともに、常時雇用する労働者が301人以上の一般事業主に対して、当該項目の公表が義務づけられることとなりました。【法改正の背景】日本における男…
社内だけでは済まされない!社外関係者とのハラスメント対策について
2019年5月、改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が成立しました。改正法は、大企業では2020年6月、中小企業では2022年4月から施行されています。パワハラ防止法において事業主に求められていることは、自社の雇用する労働者間にお…

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。