お役立ちコラム

派遣契約の中途解除について

新しいプロジェクトの立ち上げとともに派遣労働者を採用していましたが、思ったより早くプロジェクトが終了してしまいました。派遣契約を契約期間が終了する前に解約する事は可能なのでしょうか?

厚生労働省の指針では、派遣先に対し、派遣労働者に帰すべき責任がないにも関わらず、派遣契約を契約期間が満了する前に解約する場合は以下のような措置を講じるよう指導しています。

①派遣元に対しあらかじめ相当の期間をおいて申し入れること

②関連会社への就業、あっせん等就業機会の確保を図ること

③就業先の確保ができない場合、解除の30日前までの予告、または予告を行わない場合は30日分以上の賃金相当額の損害賠償を行う等、適切な措置をとること

そして派遣契約の解除があっても、労働契約の解除に直結する訳ではないので、派遣元と派遣労働者の間にある労働契約は存続します。よって、中途解除の理由が派遣先の都合によるものであっても、派遣元は新たな派遣先に就業させるまでの間は、派遣労働者に対して労働基準法に基づく休業手当(平均賃金の60%以上)の支払いをしなければなりません。

関連コラム

障害者の法定雇用率 段階的な引き上げ決定
障害者の法定雇用率が段階的に引き上げられます。(令和6年4月以降)目次障害者の法定雇用率の段階的引き上げ常用雇用労働者、障害者のカウント方法除外率の引き下げ障害者雇用のための事業主支援1.障害者の法定雇用率の段階的引き上げ民間企業の法定雇用…
4月1日から中小企業も月60時間超残業の割増賃金率が50%になります!
長時間労働の抑制のため、大企業は月60時間超の残業代割増率が引き上げられていました。中小企業に対しては適用が猶予されていましたが、2023年4月からは中小企業にも適用されることになります。つまり、中小企業でも月60時間超の残業に対しては25…
ハラスメント対策について
ハラスメント対策はお済みですか?ハラスメント対策が事業主の責務とされており、法令上の対応が求められているところです。具体的にどの様な対策が求められているか、ポイントを解説します!目次 1.ハラスメント対策がなぜ重要なのか? 2.法的位置づけ…
治療と仕事の両立支援を考えましょう
【会社が治療と仕事の両立支援を行う意義】「治療と仕事の両立支援」とは、病気を抱えながらも働く意欲・能力のある労働者が、仕事を理由として治療機会を逃すことなく、また、治療の必要性を理由として職業生活の継続を妨げられることなく、適切な治療を受け…
求人を出す際に要注意!職業安定法が改正されました
 令和4年10月1日に改正職業安定法が施行され、労働者の募集を行う際のルールが変わります。改正により、「求人等に関する情報の的確な表示」および「求職者の個人情報を収集する際の業務の目的の明示および業務の目的の達成に必要は範囲内での収集・使用…

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。