投資事業有限責任組合を利用した証券化スキーム

【投資事業有限責任組合とは】

　「投資事業有限責任組合に関する法律」によって設立される組合で、中小企業等に対する投資事業を行うための組合契約であって、無限責任組合員と有限責任組合員との別を約するものに関する制度を確立することにより、事業者への円滑な資金供給を促進し、その健全な成長発展を図り、もって我が国の経済活力向上に資することを目的としている。

【他のスキームとの違い】

　組合員間において、その組合出資額を限度とした「有限責任組合員」と、その組合出資額を超えて組合員個人の財産まで投資事業有限責任組合の債権者から求償権が生ずる「無限責任組合員」がいる。

【投資事業有限責任組合の取り扱い】

　投資事業有限責任組合は民法上の任意組合と同様の取り扱いを適用することとされており、その理由は下記の性格を有していることに起因している。

①組合員の共同出資から組合が構成されること。

②登記を対抗要件としていること。

③組合員の信頼関係に基づき、出資財産を運用して事業を行っていくこと。

＜参考文献等＞

不動産証券化の会計・税務徹底解説-SPCからJ-REITまで

執筆者：山田