お役立ちコラム

眼鏡・コンタクトの購入にあたり要する検診代は医療費控除の対象にならない?

眼鏡やコンタクトレンズを購入するために眼科で医師による目の検診を受けました。当該支出を確定申告における医療費控除に含めることはできないのは何故なのでしょうか。

医療費控除とは、人的事情の考慮や社会政策上の要請から、課税標準から所定の金額を控除した上で税率を適用するという所得控除の制度のうちの一つです。

医療費控除が制定された目的は、医療費が高額で異常な支出となるため、納税者の担税力を調整することにあります。通達により、医療費だけでなく交通費など付随して生じる支出等、その対象範囲の拡充が図られておりますが、本来の制定の趣旨の範囲内に収まっていると言えます。

眼鏡やコンタクトレンズの購入にあたり医師の診断を受けた場合の支出が医療費として控除されない要因は、その支出に医療費性がみとめられないことが理由となります。

眼鏡等の購入は目の機能それ自体を回復させる治療ではなく、単なる視力の矯正であるといえます。また購入にあたっての医師による検眼に要した費用は、単に視力等の計測に要した費用であり、医師法、医療法の適用範囲外であるため、医師の専門知識等をもって行う診療・治療とは断定しがたいといえます。

以上のことから、眼鏡等を購入するための検診を医師が行った場合においても、その支出は所得計算上医療費控除の対象とはなりません。

ただし、弱視、斜視、白内障、緑内障など医師による治療を必要とする症状を有する場合には医療費控除が認められる場合もあります。

参考条文:所得税法施行令207条 所令207

 

執筆者:齋藤

関連コラム

退職所得控除額の計算方法の注意点-2回目の退職金の支給を受けた場合-
今回は、転職に伴い退職金の支給を複数回受けた場合の退職所得控除額について説明します。 p; ■ 基本的な退職所得控除額の計算方法 p; 退職所得の金額計算に必要な退職所得控除額は、退職金の支給を受けた会社での勤続年数に応…
歯列矯正は医療費控除の対象となるか
今回は所得税の確定申告における医療費控除のお話になります。 医療費控除の対象となる医療費は、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。 では「水準を著しく超える」とはどのようなものなのか。保険…
青色申告(個人)
青色申告制度の概要 p; 個人事業主の方は1年間(1月1日から12月31日までの間)に生じた所得金額を正しく計算し、申告するためには、収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を帳簿に記録し、取引に伴って発生した書類を保存してお…
確定申告が不要でも住民税の申告が必要な場合がある?
今年から副業を始めることになりました。1年目ということもあり、年間の利益としては10万円ほどでした。国税庁のホームページで確定申告が必要となる場合を確認したところ、給与所得以外の所得合計額が20万円を超える場合には確定申告が必要になるとの…
配偶者控除等申告書がよくわかりません!
会社の年末調整で、「給与所得者の配偶者控除等申告書」を提出するように言われました。なぜ、この申告書を提出する必要があるのかよくわかっていません。いざ書こうと思い申告書を眺めてみたところ、「合計所得金額」というものがよくわからなかったので、…

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。