お役立ちコラム

固定資産から棚卸資産への振替および当該資産の売却のキャッシュ・フロー計算書上の取り扱い

固定資産から棚卸資産への振替および当該資産の売却のキャッシュ・フロー計算書上の取り扱いはどうなるのでしょうか?

固定資産から棚卸資産への振替は非資金取引のため、キャッシュ・フロー計算書には反映されません。そのため、営業キャッシュ・フローの区分の棚卸資産の増減額から控除する必要があります。

資金の支出を伴わない固定資産から棚卸資産への振替を控除しない場合、実際の棚卸資産の仕入高よりも過大に認識することになり、棚卸資産の仕入に係る支出を過大計上してしまうためです。

また、振り替えられた棚卸資産を売却した際には、他の通常の仕入により発生した棚卸資産と区別する必要はありません。そのため、キャッシュ・フロー計算書上で特に調整する必要はありません。

<参考文献等>

日本公認会計士協会    連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/pdf/2-11-8-4a-20090306.pdf#search=%27%E9%80%A3%E7%B5%90%E8%B2%A1%E5%8B%99%E8%AB%B8%E8%A1%A8%E7%AD%89%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E8%A8%88%E7%AE%97%E6%9B%B8%E3%81%AE%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E5%AE%9F%E5%8B%99%E6%8C%87%E9%87%9D%27

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