お役立ちコラム
有限責任組合(LLP)への投資のキャッシュ・フロー計算書上の取り扱い
-
有限責任組合(LLP)への投資のキャッシュ・フロー計算書上の取り扱いはどうなるのでしょうか?
-
以下の内容は、純額法を採用していることを前提としております。
LLPへの出資が行われた場合、当該組合への出資が金融商品取引法第2条第2項の有価証券に該当すると、「投資有価証券の取得による支出」などの科目で、投資活動の区分に表示します。また、有価証券に該当せず出資金に該当すると、「出資金の払込による支出」などの科目で、投資活動の区分に表示します。
LLPから利益の分配を受けた場合は、「利息及び配当金の受取額」などの科目で、営業活動の区分に表示します。
LLPが獲得した損益のうち、実現利益に相当する金額は、損益計算書上は「投資事業組合運用益」等として計上されますが、当該項目は資金の流入を伴わない項目のため、営業活動の区分で調整することになります。他方、未実現の利益に相当する金額は、損益計算書に影響がなく、投資有価証券の増減額とその他有価証券評価差額金の増減額が相殺されるため、キャッシュ・フロー計算書上で調整する項目ではありません。<参考文献等>日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第8号連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
関連コラム
- 副業収入の確定申告
- 【はじめに】今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは、副業収入の確定申告です。近年、働き方の多様化により、副業を持つ人が増加しています。しかし、会社員として年末調整を受けている方にとって、副業収入がある…
- インボイス制度のおさらい:適格請求書等保存方式のポイントと特例
- はじめに今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは、インボイス制度のおさらいです。2023年10月1日に開始された「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」は、消費税の仕入税額控除の仕組みを大きく変えまし…
- 損益計算書におけるサイドビジネス
- はじめに今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは損益計算書におけるサイドビジネスについてです。1.サイドビジネスでの儲けは別表示損益計算書では、本業と副業の儲けは分けて管理します。副業とは会計の世界では…
- 法人税に関する改正措置について
- はじめに 今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは、法人税の改正措置についてです。1.法人税に関する改正措置とは「令和7年度税制改正大綱」で法人税に係る措置として、中小法人の軽減税率の見直し及び防衛特別…
- 新リース会計基準への適用について
- はじめに今回の経理・会計・税務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のコラムは、新リース基準への適用についてです。1.新リース基準とは2024年9月13日に、企業会計基準委員会(ASBJ)より、2027年4月1日以降に開始する事業年…
当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。
