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未実現損失の消去について

連結会計上、連結会社間取引で生じた未実現利益については、消去することになっていますが、未実現損失が生じた場合、時価が下落している場合にも全額未実現損失の消去を行う必要があるのでしょうか?

未実現利益の場合と異なり、売手側の帳簿価額のうち回収不能と認められる部分は消去しないこととされています。

(例)

帳簿価額\30,000の棚卸資産を\22,000で連結子会社に売却しました。

当該棚卸資産の時価は、期末時点で\24,000となっています。

その場合、未実現損失\8,000(\30,000-\22,000)のうち、\6,000(\30,000-\24,000)は回収不能と考えられますので、未実現損失のうち消去すべき金額は残額の\2,000となります。

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