お役立ちコラム

受給権が発生していない従業員の退職給付債務を計上するのでしょうか・・・?

弊社は従業員が300人未満で、会計上、退職給付債務を簡便法(期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法)により計上しています。退職金規程には「退職時における勤続期間が3年を超える者」が退職金を支給する要件の一つとして記載されています。期末時点において、入社後3年以下の従業員についても勤続期間に基づき退職給付債務を見積もることは可能なのですが、退職金の受給権はまだ発生していないので期末における退職給付債務を計上する必要がないかとも思えるのですが、このような従業員分についても退職給付債務の計上が必要でしょうか。

たとえ勤続年数が3年以下であって退職金の受給権が発生していなくても通常は退職給付債務の計上が必要です。

会計制度委員会報告第13号「退職給付会計に関する実務指針」第2項なお書きに「期末時点において受給権を有していない従業員についても、退職給付見込額は発生しており、当該計算の対象となる」と記載されています。たとえ、期末時点における勤続年数が3年以下であっても、期間社員のような特別の事情を除いては、3年を超えて雇用することが想定されているのが通常かと思われます。であるならば、将来退職金を支給する可能性は高いと考えられ、その金額も合理的に見積もれるのですから引当金を計上すべき要件を充たしていると考えるべきでしょう。

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