お役立ちコラム
令和7年度地域別最低賃金額改定について
先日開催された第71回中央最低賃金審議会で、今年度の地域別最低賃金額改定の目安について答申が取りまとめられました。
【答申のポイント】(ランクごとの目安)
各都道府県の引上げ額の目安については、Aランク63円、Bランク63円、Cランク64円。
注.都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCの3ランクに分けて、引上げ額の目安を提示している。
現在、Aランクで6都府県、Bランクで28道府県、Cランクで13県となっている。
今後は、各地方最低賃金審議会で、この答申を参考にしつつ、地域における賃金実態調査や参考人の意見等も踏まえた調査審議の上、答申を行い、各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定することとなります。
東京都におきましては、東京労働局長は、答申内容の公示等所要の手続きを経て、東京都最低賃金を時間額1,226円とする決定を行い、9月3日に官報公示を行いました。
効力発生日は令和7年10月3日です。
最低賃金が適用される労働者の範囲
地域別最低賃金は、産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用されます(パートタイマー、アルバイト、臨時、嘱託などの雇用形態や呼称の如何を問わず、すべての労働者に適用されます)。
事業場の定義
事業場の適用範囲は、労働基準法における考え方と同一となります。(労働基準法第9条)
つまり、一つの事業場であるか否かは主として同一の場所か離れた場所かということによって決定すべきであり、同一の場所にあるものは原則として一つの事業場とし、場所的に分散しているものは原則として別個の事業場とされています。
例外としては、場所的に分散しているものであっても就労先の規模が著しく小さく、組織的な関連や事務能力等を勘案して一つの事業場という程度の独立性が無いものは、直近上位の機構と一括して一つの事業場として取り扱うとされています。
自社における各事業場の時給単価が最低賃金を下回っていないか事前に確認しておきましょう。
【参考】
令和7年度地域別最低賃金額改定の目安
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60788.html
最低賃金制度とは
https://jsite.mhlw.go.jp/kyoto-roudoukyoku/var/rev0/0125/0211/ti_180219_3.pdf
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(執筆者:小澤)
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