お役立ちコラム

出産予定日よりも前に出産した場合、社会保険料免除額に変更はないのですか?

先日、子どもを産み、産前産後休業を終了後、引き続き育児休業に入る正社員がおります。 出産予定日よりも前に出産したので、産前産後休業期間が変更になるかと思いますが、変更になったことにより、社会保険料免除額に変更はないのですか?

当初予定の産前休業から月をまたいで産前休業の開始日が変更になった場合、事業主負担分・被保険者負担分ともに社会保険料の免除開始月も変更になりますので、既に給与計算等で、変更になった免除開始月の社会保険料を徴収していた場合は、変更が発覚した時点の次の給与計算で還付精算する必要があるかと思います。

なお、産前休業の開始日が変更になるためには、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間であったことが必要になりますので、その期間に出勤していた場合は、出勤していた日まで遡って変更することができませんが、翌日以降妊娠または出産のため出勤していなければ、その日まで遡って変更することができます。つまりは妊娠または出産のため出勤していなければよいので、該当の正社員の方が、申請した産前産後休業期間よりも前に連日年次有給休暇等を取得されていた場合は労務に従事しなかった期間に該当しますので、遡って産前休業の開始日を変更することができます。

 

関連コラム

【厚生年金保険】標準報酬月額の上限が2027年9月から段階的に引き上がります
令和7年6月13日に、年金制度改正法が成立しました。その中で、厚生年金等の標準報酬月額の上限について、段階的な引上げが決定されましたので、今後の見込みを立てると良いでしょう。(2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9…
被用者保険の適用拡大
令和7年5月16日、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」を第217回通常国会に提出し、衆議院で修正のうえ、6月13日に成立しました。今回の改正では、中小企業で働く短時間労働者や、これま…
2028年4月施行予定 遺族厚生年金の見直しについて
令和7年5月16日、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」が第217回通常国会に提出され、衆議院で修正のうえ、6月13日に成立しています。この法律は、社会経済の変化を踏まえた年金制度の機…
オンライン事業所年金情報サービスを知っていますか?
オンライン事業所年金情報サービスとは、事業主の方が、毎月の社会保険料額情報等の電子データをe-Gov電子申請のマイページで受け取れるサービスです。利用申込みから各種情報・通知書の受け取りまでがオンラインで完結し、初回の申込み以降は定期的に受…
令和7年4月から現物給与の価額が改正されます
今回は社会保険における現物給与についてお伝えいたします。厚生年金保険および健康保険の被保険者が、勤務する事業所より労働の対償として現物で支給されるものがある場合は、その現物を通貨に換算し報酬に合算のうえ、保険料額算定の基礎となる標準報酬月額…

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。