お役立ちコラム

定額で支払われている残業手当の不足分の支払について

弊社では、残業手当として、毎月30時間分を支給しています。先日、社員から「決算業務で残業時間が45時間になったのに、30時間分の支払いしかなかった。不足分の15時間分を支払って欲しい」と指摘がありました。30時間残業をしていても、いなくても定額で支払っているため、1年間の平均で見た場合、実際の時間より多く支払っているのに、不足分を支払う必要があるのでしょうか?

残業手当(割増賃金)は、労働時間に応じて計算されるべきですが、就業規則や労働協約において、時間数、又は、一定額で一律の割増賃金を定める場合もあります。

ただし、この場合でも、一定額を超える時間に対してはその不足額を支払うことが必要です。実際の時間外労働によって計算した額が、会社で決めた残業手当額を上回る場合には、その差額分を支払う必要があります。

また、特定の月においては定額の残業手当が不足しますが、質問のように1年間を平均すれば定額が実績を上回る場合であっても、残業手当が不足する月については、その不足分を支払わなければならず、一方、定額の残業手当が実績を上回る月についても、支給額については就業規則等で定めたものですから、その全額を支払う義務が生じます。

※労働基準法は、労働時間の原則を週40時間、1日8時間と定め、これを超えて労働者に労働させた場合には、労働基準法第37条の規定により、通常賃金の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払うよう定めています。

 

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