お役立ちコラム
源泉徴収税額表の丙欄を使用できる場合について
-
当社で短期(雇用契約期間2ヶ月で、延長の予定はなし)のアルバイトを雇用することになりました。給与の源泉徴収をする際に、源泉徴収税額表の丙欄を使用することができる場合があるとのことですが、どのような場合に丙欄を使用できるのでしょうか??
-
給与を勤務した日又は時間によって計算していること以外に、次のいずれかの要件に該当する場合には、「日額表」の「丙欄」を使って所得税額を求めます。
(1) 雇用契約の期間があらかじめ定められている場合には、2か月以内であること。
(2) 日々雇い入れている場合には、継続して2か月を超えて支払をしないこと。したがって、アルバイトに対して日給や時間給で支払う給与は、あらかじめ雇用契約の期間が2ヶ月以内と決められていれば、「日額表」の「丙欄」を使うことになり、日給が9,300円未満では源泉徴収は不要となります。
なお、最初の契約期間が2か月以内の場合でも、雇用契約の期間の延長や、再雇用のため2ヶ月を超える場合には、契約期間が2ヶ月を超えた日から、「日額表」の「丙欄」を使うことができません。
したがって、給与を支払う期間に応じ定められている税額表(「月額表」又は「日額表」)の「甲欄」又は「乙欄」を使って源泉徴収する税額を求めることになります。
参考URL 所得税185-8(日額表丙欄を適用する給与等に対する税額の計算)
給与所得の源泉徴収税額表(日額表)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shotoku/31/01.htm
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2010/data/03.pdf
関連コラム
- 固定残業代を構成する手当について
- 固定残業代を構成する手当を確認する前に割増賃金の基礎となる賃金について確認したいと思います。割増賃金の基礎となる賃金割増賃金の基礎となるのは、所定労働時間の労働に対して支払われる「1時間当たりの賃金」となります。例えば月給制の場合、各種手当…
- 令和7年度地域別最低賃金額改定について
- 先日開催された第71回中央最低賃金審議会で、今年度の地域別最低賃金額改定の目安について答申が取りまとめられました。【答申のポイント】(ランクごとの目安)各都道府県の引上げ額の目安については、Aランク63円、Bランク63円、Cランク64円。注…
- 【厚生年金保険】標準報酬月額の上限が2027年9月から段階的に引き上がります
- 令和7年6月13日に、年金制度改正法が成立しました。その中で、厚生年金等の標準報酬月額の上限について、段階的な引上げが決定されましたので、今後の見込みを立てると良いでしょう。(2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9…
- 扶養控除等の見直しについて(令和7年度税制改正の見込み)
- 令和6年10月から、児童手当について所得制限が撤廃されるとともに、支給期間については高校生年代まで延長され、また第3子以降が増額されています。所得制限の撤廃および支給期間の延長に伴って、16歳から18歳までの扶養控除について、15歳以下との…
- 年末調整時に提出する申告書が一部簡素化されます
- 2024年も残すところ3か月ほどとなり、今年も年末調整の時期がやって参ります。今回の年末調整から、下記2種類の申告書が簡素化されることとなりました。①給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(令和7年分~)②給与所得者の保険料控除申告書この2種…
当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。
