お役立ちコラム

仮装経理による過大申告をした場合の法人税の取り扱い

当社は仮装経理により利益を過大に計上してしまいました。法人税の納付額も本来納付すべき金額よりも多く納付しています。この場合納めすぎた法人勢は還ってくるのでしょうか。

仮装経理に基づく過大申告による法人税額は一定の手続きを行うことにより、原則として還付されるのではなく、その後の各事業年度の法人税額から控除されます。

 ≪必要な手続き≫

・仮装経理を行った事業年度について修正の経理

・修正の経理をした事業年度の確定申告書の提出

・更正の請求

≪例外として還付を受けることができる場合≫

①更正の日の属する事業年度開始の日前1年以内に開始する各事業年度の所得に対する法人税額で構成の日の前日に確定しているもの

②更正の日の属する事業年度開始の日から5年を経過する日の属する事業年度の確定申告書の提出期限が到来したときに控除しきれなかった法人税額

③解散があった場合

④会社更生法による更生手続き開始の決定等があった場合

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