お役立ちコラム

連結納税の範囲について

連結納税は完全支配関係のある法人グループに適用されますが、完全支配関係のある連結子法人になれる法人とはどのような法人でしょうか。

連結納税における完全支配関係とは、親法人が子法人の発行済株式を直接または間接に100%保有する関係のことを言います。なお、間接保有の場合には、連結子法人となれない法人の保有を除外して判定することになる点で留意が必要です。

連結子法人になれる法人は、連結親法人による完全支配関係のある内国法人である普通法人すべてとされています。

また、連結子法人となれない法人は連結除外法人と言いますが、普通法人以外の法人(特定目的会社、社団法人等)、破産手続き開始の決定を受けた法人、連結納税の取消・取止め等から5年を経過していない法人などとされています。

 

例1)       親法人Aが100%出資している外国法人Bは連結子法人となれるか。

…内国法人ではないため、連結子法人とはなれません。

 

例2)       親法人Aが30%、上記外国法人Bが70%出資している内国法人C

…連結子法人となれない外国法人Bが一部を保有しているため、内国法人Cは連結子法人とはなれません。

 

参考条文

法人税法第2条12の7の6、法人税法施行令第4条の2

 

 

(掲載日:2015年1月6日)

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