お役立ちコラム

未経過固定資産税について

土地を購入しました。売買代金とは別に未経過分の固定資産税を売主に支払いました。 売主に支払った固定資産税相当額は必要経費に算入することができますか。

必要経費に算入できません。支払った未経過固定資産税相当額は、固定資産税そのものではないため租税公課等とはならず、土地の取得価額となります。

固定資産税の納税義務者は、その年の1月1日における資産の所有者となりますので、今回のように年の途中で売買があった場合でも、その土地にかかる固定資産税の当年度の納税義務者は、その年の1月1日の所有者である売主になります。よって、買主は固定資産税の納税義務者ではないため、支払った固定資産税相当額は、固定資産税そのものとはいえず、所得税基本通達37-5の租税公課等の取扱いはできません。

<参考文献等>

所得税基本通達37-5「固定資産税等の必要経費算入」

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shotoku/05/06.htm

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