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非居住者等に支払う際の源泉徴収について

非居住者や外国法人(以下、「非居住者等」)と不動産の売買や賃貸を行った場合、源泉所得税を徴収しなければならないことがあるとお聞きしたのですが、どのような場合でしょうか。

非居住者等との取引は、居住者や内国法人との取引と比べて、源泉徴収しなければならない範囲が広くなっています。

1.土地等の譲渡対価

非居住者等から、日本国内の土地建物等を譲り受けた場合には、所得税を源泉徴収しなければなりません。

ただし、その購入した土地建物等が1億円以下であって、かつ、自己又は親族の居住用に購入したものについては、源泉徴収する必要がありません。

2.不動産等の賃貸料等

非居住者等から、日本国内の土地建物等を借りた場合には、所得税を源泉徴収しなければなりません。

ただし、その借りた土地建物等を、自己又は親族の居住用に借りたものについては、源泉徴収する必要がありません。

上記の規定に関わらず、非居住者等の国と日本の間で租税条約<が締結されている場合には、租税条約が優先されます。

 

参考URL国税庁HP パンフレット・手引き「ご存知ですか?非居住者等に支払う際の源泉徴収」

http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/jirei.pdf

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