お役立ちコラム

店頭取引に係る外国為替証拠金取引の所得税の取扱いの変更について

会社員の私はFX取引を行っています。日頃使用している取引業者は店頭取引業者でいわゆる「くりっく365」の様な取引所取引の業者ではありません。私の様な店頭取引業者を利用している人は平成24年から所得税の取扱いが変更になると聞きました。具体的にはどの様に変わるのでしょうか。ちなみに平成23年は急激な円高の影響もあり運用結果はマイナスになり、なお含み損も抱えてしまいました。

店頭取引に係るFXの所得は従来、雑所得として総合課税され超過累進税率により課税されてきました。この取扱いが平成24年以降は申告分離課税に変更され、損失の繰越もできる様になります(従来の取引所取引と同じ取扱い)。具体的な変更内容は次の通りです。

① 課税方法:総合課税 ⇒ 分離課税

(他の所得でマイナスが発生していても、通算する事はできません。他のFX口座や先物取引等で発生した損益との通算は可能です。)

② 税率:超過累進税率(他の所得との合算により5~40%) ⇒ 一律15%(住民税5%)

③ 繰越控除:繰越不可 ⇒ 繰越可能

(=平成24年以降は年間の金額がマイナスの場合には翌年以後3年間で生じたFX等の所得の金額との通算ができるようになります。)

本件においては平成23年分の損失については残念ながら救済策はありませんが、含み損部分を平成24年以降に決済した場合には翌年以後3年間の繰越しができるようになります。

 

参考:国税庁HP No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係|所得税|国税庁

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