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気になる経理アウトソーシングの料金相場!7つの業務に分類して比較

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経理アウトソーシングの料金相場を7つの業務別にご紹介

一般的に、経理アウトソーシングサービスでは、下記7つの経理業務を依頼できます。

  1. 記帳代行
  2. 給与・賞与計算
  3. 振込・支払い
  4. 領収書や請求書の整理
  5. 経費精算
  6. 資金繰りの管理
  7. 経理にかかわる資料の作成

企業の予算や経理の規模によって、経理をどこまでアウトソーシングに依頼すべきかが変わってきます。
また、同じ記帳代行という作業ひとつ取っても、経理アウトソーシングの会社ごとに費用が違うため、ある程度の料金相場を知っておきましょう。

業務1. 記帳代行の相場は1,000円前後

記帳代行を依頼した場合の費用相場は、10仕訳から30仕訳あたり1,000円前後です。
1年分の記帳代行をすべて依頼してしまうと、かなり高額になる可能性もあります。
経理アウトソーシングサービスでは、個人事業主などの小規模な依頼主も気兼ねなく依頼できるように、記帳10仕訳・20仕訳といった「最小単位での依頼金額」を設定しているケースが少なくありません。

業務2. 給与・賞与計算の相場は2,000円程度

従業員に支払う、給与や賞与の計算を代行してもらう「給与・賞与計算」の料金相場は、1人あたり2,000円ほどです。
企業の規模によって費用が大きく変わってくるため、相場にもやや幅があると考えておきましょう。
中小企業の場合、1人あたり1,000円未満で給与・賞与計算を受け付けている場合もあります。
しかし、従業員数が数百名を越える規模の企業では、下記2点を考慮して給与計算をする手間が発生します。

  • 各種手当ての有無
  • 支社・職種ごとの賃金差

1人あたり2,000円、または支社ひとつをまとめて数百万円という依頼になることもあります。
常用するとコストがかさむため、「急に経理の職員が退職した」「監査に向けて年末調整を委託したい」といったケースで利用するとよいでしょう。

業務3. 振込・支払いの相場は1,000円から数万円

取引先や仕入れ先などに対する振込・支払いの代行業務を経理アウトソーシングする場合、1件あたり1,000円程度が相場です。
振込や支払いに関しては、サービスによって大幅に金額が変わります。
1件ずつ細かい単価を出すところもあれば、「○件までは2万円」といったざっくりとした見積もりをする企業もあります。
また、ネットバンキングを利用できるのか、大手銀行や地銀の窓口で振込をするのかによっても若干費用が違ってきます。

業務4. 領収書や請求書の整理の相場は3万円程度

領収書や請求書の整理をアウトソーシングする場合の相場は、月々3万円程度です。
単体の業務というよりは、仕訳などを含めた総合的な経理サポートの一環として書類の管理を受け付けています。

業務5. 経費精算の相場も3万円程度

経費精算の相場は、月額3万円程度と考えておきましょう。
領収書や請求書の管理と同様に、単体業務というよりは複数の業務のオプションとして利用されるケースが多いです。

業務6. 資金繰りの管理の相場は5万円から

掛け払いや締め切りを区切った請求書の送付などで金銭のやり取りをする場合、売上・支払いの発生と実際の入金日・出金日がずれることも少なくありません。
そこで、現時点・今月末・来月末にどの程度現金を動かせるのかを理解するために作る書類が、資金繰り表です。
資金繰り表を作るためには、社内の請求書や領収書などを詳しく精査する必要があるため、依頼1件あたり5万円はかかると考えておきましょう。

業務7. 経理にかかわる資料の作成の相場は数万円単位

経理にかかわる各種資料の作成相場は、数万円単位で幅があります。
たとえば、銀行から融資を受けるための資料や、株主を説得するための資料などをそろえる場合、1件で10万円程度かかります。
しかし、個人事業主などで仕訳も終わっており、確定申告書を作ってほしいという依頼なら、5万円未満ですむでしょう。

経理アウトソーシングの費用が決まる6つのポイント

経理アウトソーシングの費用を節約したい場合は、費用の高低を左右する下記6つのポイントに注意しましょう。

  1. 業務を処理する場所
  2. 納期
  3. 品質
  4. 発生頻度・処理する量
  5. アウトソーサーが業務を処理する場所
  6. システム開発・導入

ポイント1. 業務を処理する場所を限定すると高くなる

基本的に下記のように業務を処理する場所を限定すると費用は高くなります。

  • 客先常駐を求める
  • 守秘義務のため社内で作業してもらう

ポイント2. 短納期だと高くなる

株主総会まで時間がないというような理由で納期に余裕がない場合も、オプション料金が発生して高額になるケースがあります。
また、3月(決算期が重なる時期)は、経理アウトソーシングの依頼が立て込むため、需要と供給の関係から費用は高くなりがちです。

ポイント3. 品質と費用の関連に注意

相場より圧倒的に安く利用できる経理アウトソーシングは、品質がどうしても低くなりがちです。
記帳時点でミスがあると、決算時に記帳作業をやり直す必要があります。
経理のミスから納税額が増えれば、最悪の場合倒産などのリスクにもつながりかねません。
経理アウトソーシングは、品質を重視して選びましょう。

ポイント4. 発生頻度・処理する量によっても費用が変動

同じ業務を毎月依頼する場合と1年分まとめて依頼する場合でも、費用は異なります。
作業量が多い場合には、追加費用が必要です。
コストカットや効率を考えるなら、自社内でできることは自社でやり、対応できない部分を早めに経理アウトソーシングするとよいでしょう。

ポイント5. アウトソーサーが業務を処理する場所に注意

経理アウトソーシングを依頼する場合、下記のように実際の業務を処理する場所が違うこともあります。
アウトソーサーの担当者自身が社内で作業する
外注スタッフを募集して作業を任せる
信頼性や情報漏洩のリスクを考えると、社内で作業を完結してくれる企業への依頼がおすすめです。

ポイント6. システム開発・導入にかかった費用も重要

アウトソーサーが自社システムの開発に費用をかけている場合、システム開発や導入費用も料金に上乗せされることがあります。
しかし、資金力のある企業はサポートが手厚いケースも多いです。
予算を立てる際、どの程度独自機能やサポートを必要としているのかを考えましょう。

まとめ

経理アウトソーシングは、自社では行き届かない面倒な経理作業をプロに任せて解決できるサービスです。
ただし、経理アウトソーシングを掲げているすべての業者が、料金に見合ったサービスを提供してくれるとは限りません。
最低限の品質を保つためにも、市場の相場を知って優良な経理アウトソーシングを依頼しましょう。

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