お役立ちコラム

個人と企業版のふるさと納税の違いは?

最近は個人でふるさと納税を行っており、毎年美味しいものを頂いています。それとは別に企業版ふるさと納税というものが始まっているということですが、これは今までのふるさと納税とは異なるものなのでしょうか。

企業版ふるさと納税は、今までのふるさと納税と大きく異なる部分があります。

 個人でのふるさと納税の感覚で企業版ふるさと納税を行うと、決算期に思ってもいない事態になるのでご注意ください。

 先ず異なる点として、企業版ふるさと納税は地方公共団体による地方創生のプロジェクトに対して寄付することになります。

 また、寄付した企業への経済的な見返りは禁止となっております。そのため企業版ふるさと納税を行うことで美味しいものを頂くということはございませんのでご注意ください。

 そして寄付金により減少する税金の額にも大きな違いがあります。個人の寄付の場合は、最大で寄付金額から2,000円を除いた税金が低くなります。つまり、100,000円寄付した場合には最大で98,000円の税金が安くなることがあります(所得との関係があるので、実際に寄付する場合は上限額をご確認ください。)。

これに対して企業版ふるさと納税では最大で約6割程度の税金が軽減されることになります。これは、従来の損金算入としての約3割と企業版ふるさと納税として税額控除が認められる約3割を合算した金額です。企業版ふるさと納税で100,000円寄付した場合は最大で60,000円程の税金が安くなるということです。

その他にも寄付額の下限は10万円であるなどの規定もあるので、企業版ふるさと納税をして地域貢献や企業のイメージアップを図ろう!と思う方は一度規定をご確認ください。

 

(掲載日:2017年3月21日)

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