お役立ちコラム

接待飲食費を誤って多く計上した場合に更正の請求ができるか否かについて

 平成26年4月1日以後開始事業年度から、接待飲食費について、50%は損金算入することが認められるようになりました。
 しかし、接待飲食費の集計を誤った結果、本来損金算入できるはずの費用もすべて損金不算入として計算してしまいました。その結果、本来支払うべき税額より大きい金額を納税しています。
 この場合、更正の請求を行うことで、払いすぎた税金の還付を受けることは可能でしょうか。

 法人が、接待飲食費とすべき金額の一部又は全部につき50%相当額の損金算入をしていなかった場合には、更正の請求の要件である「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しますので、これを損金算入することを内容とする更正の請求書を提出することができます。

 ただし、接待飲食費として認められるためには、領収書などに、接待飲食費として認められるための一定の項目が記載されている必要があるため、計上の際には注意が必要です。

<参考文献等>

国税庁Webサイト 接待飲食費に関するFAQ

http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/settai_faq/01.htm#q9

 

(掲載日:2014年12月8日)

関連コラム

収益認識基準が2022年3月より強制適用に!!
収益認識基準が2022年3月より強制適用に!!「収益認識に関する会計基準」が、大会社・上場会社において2021 年4月1 日以後開始する事業年度の期首から強制適用になります。(中小企業の適用は任意です)当該の収益認識基準に沿って会計処理を行…
令和4年度税制改正のポイント(グループ通算制度以外の法人課税)
【令和4年度税制改正のポイント】今回は、令和4年度税制改正のポイントの中で、グループ通算制度以外の法人課税に特化して次に掲げる項目について、みていきたいと思います。※グループ通算制度については、別途掲載を予定しています。 1-1.賃上げ促進…
収益認識に関する会計基準と工事契約
業会計基準委員会から、平成30年3月に『収益認識に関する会計基準』が公表され、令和3年4月1日以後開始する事業年度より強制適用となります。以前に、『収益認識に関する会計基準』によって収益認識がどのように構成されていくのかについてまとめました…
電子取引を電子データ保存する義務化は2年猶予で遠のいたか?
電子取引義務化は遠のいたのか?令和4年度(2022年度)税制改正大綱で2年間の猶予が決まる!電子取引を電子データとして保存する義務に向かっていたが・・・経理のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の現場において、今年は夏場から令和4…
法人税とは?対象となる法人や税率などの基礎知識を解説!
法人税とは?課税される法人の範囲法人税は、法人の事業によって得られた所得に対して課される税金です。法人と一言でいっても、法人の種類は様々で、法人の目的や特性により、法人税が課される法人と課されない法人に区分されます。法人税法における法人の区…

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。