夫婦共有財産にした場合に税務上のメリットはありますか？

１．贈与税の配偶者控除

通常、持分を贈与すると、その持分に対して贈与税が課されます。しかし、一定の要件（婚姻期間が20年以上など）を満たして夫婦間で居住用不動産を贈与した場合には、2,000万円の贈与税の配偶者控除を受けることができますので、持分の移転が容易です。

２．生前贈与加算の不適用

贈与者が贈与後3年以内に死亡した場合には、その贈与財産は相続税の生前贈与加算の規定の適用を受けることになります。しかし、その財産が贈与税の配偶者控除の適用を受けたものである場合、配偶者控除後（最大2,000万円控除後）の金額が加算対象となりますので、相続税対策となります。

３．譲渡所得の特別控除

居住用不動産を売却した場合、売却益に対して3,000万円の特別控除が受けられる規定があります。その居住用不動産が夫婦共有のものである場合、夫婦それぞれで3,000万円の特別控除の適用を受けることができます。そのため持分割合にもよりますが、最大で6,000万円までの売却益に対して税金がかからないこととなります。

＜参考ＵＲＬ＞　

国税庁ＨＰ　タックスアンサーNo.4452　夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除

http://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4452.htm

国税庁ＨＰ　タックスアンサーNo.4161　贈与財産の加算と税額控除

http://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4161.htm

国税庁ＨＰ　タックスアンサーNo.3308　共有のマイホームを売ったとき

http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3308.htm