お役立ちコラム

離婚した場合の年末調整への影響

離婚した場合、年末調整にはどのような影響が出るのか教えて下さい。

専業主婦の妻と離婚し、お子様を扶養しない場合、毎年受けられていた以下の3つの控除が年末調整で受けられなくなる可能性があります。

① 配偶者扶養控除

その年の12月31日に民法規定上の配偶者がいない場合は、12月31日より前に1年近く扶養していたとしても配偶者扶養控除を受けることは出来ません(内縁関係の人は該当しません)。

② 扶養控除

離婚後、毎月養育費を支払っていても、お子様が親権者である元妻の扶養控除の対象となっている場合は自身の扶養控除の対象にはなりません。扶養控除は両親のどちらか一方しか受けることが出来ないので注意しましょう。

③ 保険料控除

その保険金の受取人のすべてがご自身か元妻、もしくはその他の親族であることが要件です。保険料控除の対象となるかどうかは保険料を支払ったときの現況により判定することになります。仮に保険金の受取人が元妻で、8月に離婚した場合、8月までに支払った保険料分までが保険料控除の対象となります。

 

ただし以下すべての条件をクリアしている場合は、寡夫控除を受けられます。

ⅰ)合計所得金額が500万円以下であること

ⅱ)妻と死別・離別した後再婚していない人、又は妻の生死が明らかでない人

ⅲ)生計を一にする子がいること

この場合の子は、総所得金額等が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。

※夫と死別・離別した女性は寡婦控除が受けられますが、寡夫控除とは条件が異なりますので、注意してください。

掲載日:2018年8月23日

執筆者:小川

 

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