海外送金。経由銀行って必要ですか？

Invoiceに経由銀行(Correspondent Bank)の指定があった場合、経由銀行を介さない振込を行う事はあまりお勧めできません。

比較のため、まず、日本国内での送金の流れを考えてみましょう。日本の各銀行は日本銀行（日本の中央銀行）に口座を持っています。国内Ａ銀行から国内Ｂ銀行へ送金を行う場合、日銀を通して送金を行う事ができるので、Ａ銀行がＢ銀行に口座を持っていなくても、送金を行う事ができます。

一方、海外の場合、日銀のような中央銀行はありませんので、日本Ｃ銀行が海外Ｄ銀行に送金する場合、Ｃ銀行はＤ銀行に口座を開設しておく必要があるという事になります。しかし、ひとつの銀行が、海外の全て銀行に口座を開設しておく事は現実的には困難です。このような直接送金が困難な場合に、送金の仲介を行うのが経由銀行（コルレス銀行）です。日本のＣ銀行と、海外のＤ銀行と取引のあるＦ銀行が間に入る事で、直接取引の無い金融機関間の取引が可能になります。経由銀行を記載せず海外送金手続きを行う事は可能ではありますが、着金の遅れや様々なトラブルの原因にもなり得ます。どうしても経由銀行を介したくないという場合には、事前に取引先の金融機関に確認を行い、十分にリスクを把握した上で実行して下さい。