お役立ちコラム

死亡後に支払った医療費の取扱い

父親が入院治療中に亡くなり、死亡後に入院期間中の医療費を支払いました。この支払った医療費はどのような取扱いになりますでしょうか?

被相続人である父親の入院にかかる医療費については、相続税・所得税について以下のように取扱われます。

○相続税

被相続人の死亡後に支払った入院費用等の医療費は、被相続人の債務として相続税の計算上、債務控除の対象となります。

○所得税

被相続人の死亡後に支払った入院費用等の医療費は、被相続人が支払ったものではないため、被相続人の医療費控除の対象とはなりません。

これは医療費控除の対象となる医療費の範囲が、実際に支払われた金額に限られるため、被相続人の死亡時点では未だ支払われていない医療費となるためです。

なおその被相続人の医療費を生計を一にする親族が支払った時は、その支払者の医療費控除の対象となります。

参考

国税庁HP

質疑応答事例「死亡した父親の医療費」

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/05/57.htm

タックスアンサー「相続財産から控除できる債務」

https://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4126.htm

関連コラム

生命保険契約に係る満期保険金等を受け取った際の課税関係
私はこの度自らが保険料の負担をしている生命保険契約が満期を迎えたことによる満期保険金を一時金で受領しました。この場合は確定申告が必要になってくるのでしょうか。

当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。具体的な会計・税務判断をされる場合には、必ず公認会計士、税理士または税務署その他の専門家にご確認の上、行ってください。