お役立ちコラム

短期間で退職した従業員への離職票の作成は必要か

従業員を雇い入れたところ、2ヶ月で退職することになりました。2~3ヶ月で辞める人には、失業保険が出ないと聞いているので、短期退職者に対して今まで離職票を作成していません。今回、本人から作成してほしいといわれましたが、作成する必要があるのでしょうか?

離職票を作成しないことができるのは、退職者本人が離職票の交付を希望しない時のみとなります。

失業保険とは、雇用保険の被保険者だった人が、離職した際に、失業中の生活の心配をすることなく求職活動を行い、少しでも早く再就職できるように支援するための制度です。

この失業保険の給付には様々な種類があり、一般に会社を辞めたときにもらえる手当を「基本手当」と言い、この「基本手当」を受けるためには、次の期間、雇用保険に加入していることが要件になります。

◆失業保険(基本手当)を受給するために必要な期間◆

*自己都合退職の場合

・退職日以前2年間に、雇用保険に加入していた月(賃金支払の対象となった日数が11日以上あること)が通算して12ヵ月以上あること。

*会社都合退職等の場合

・退職日以前1年間に、雇用保険に加入していた月(賃金支払の対象となった日数が11日以上あること)が通算して6ヵ月以上あること。

この期間に満たない短期間で退職した場合、その事業所分だけでは「基本手当」はもらえません。

ただし、退職(資格喪失)から1年以内に雇用保険に再加入した場合は、他の事業所で雇用保険に加入していた期間を通算することは出来ますので、それらを合わせて期間を満たせば「基本手当」がもらえる可能性があります。

ご質問の退職された御社の分だけでは、必要な期間を満たしていないので、「基本手当」をもらうことは出来ませんが、その後1年以内に再就職したり、就職直前に加入していた期間があれば、前後の期間を通算して「基本手当」を受給できる可能性がありますので、会社が勝手に判断して離職票を交付しないということは出来ません。

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