CSアカウンティングは、辻・本郷税理士法人のグループ企業です。

ホーム > vol.4 パワハラ発生時における会社側の安全配慮義務って何でしょうか?
今回の人事労務・給与計算・社会保険アウトソーシングお役立ち情報は、パラーハラスメントと安全配慮義務についてです。
Q.先月16日、某大手生命保険会社の営業所で保険外交員として勤務していた女性4人が「所長のパワーハラスメントが原因で休職や退職に追い込まれた」などとして、同社と所長に慰謝料など計2,750万円を求める訴訟を大阪地裁に起こしましたが、その中で「会社も適切な対応をしないなど安全配慮義務に違反していた」と主張していますが安全配慮義務違反とは何でしょうか。
A.安全配慮義務とは「労働者の生命や健康が業務上の危険から守られるように配慮すること」を経営者に定めた義務です。労働契約法第5条に「使用者は、労働契約により、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することが出来るよう、必要な配慮をするものとする。」と明記されています。また、「労働安全衛生法」第71条2で事業者に「快適な職場を形成する努力義務」が定められています。
つまり、使用者は労働者が安全または快適に仕事ができる事務所・作業場・施設・器具を用意し、仕事の管理等について労働者の生命や健康を危険から守るように配慮する義務があるということです。
では、今回の訴訟でどうして安全配慮義務違反だと主張しているのでしょうか?
原告側の主張では、女性外交員の一人が上司の言動がパワーハラスメントだとして本社のコンプライアンス部門に内部通報したが、本社は対応しなかっただけでなく、その女性に口止めを図り、さらに当事者である所長に通報者の存在を知らせてしまいました。そのため職場で犯人探しが始まり、女性は自らが通報者であることを告白。そのためその女性は他の営業所員や同僚から約2時間「死ね」「営業所のがん」「早く辞めろ」とつるし上げられました。結果、頭痛や不眠などの症状で体調を崩し、「適応障害」と診断され、現在も休職しています。(大阪中央労働基準監督署から2008年11月に労働災害として認定。)他3名も体調を崩すなど、退職せざるを得なくなりました。
会社側として、内部通報があったにもかかわらずその女性に口止めを図り、通報者がいたことを当事者である所長に知らせ、犯人探しという二次被害を招き、結果、職場にいづらくさせ、適応障害にさせてしまったということが事実であれば、安全配慮義務を怠ったということになる可能性があります。内部通報があった際に重大な問題として、職場環境が良くないのではないかという問題意識を持って会社としてきちんと対応していたら二次被害もなく、今回のような訴訟に発展しなかったのではないかと思われます。
職場環境は時代とともに変わります。会社としてその時代にあった快適な職場環境作りを構築していくことが今後ますます重要なってきます。そのため会社のルール作りが「鍵」となります。会社のルールブックである就業規則、時代にあっていますか?一度見直されてはいかがでしょうか。
人事労務・給与計算・社会保険アウトソーシングお役立ち情報をお読みいただきありがとうございます。次回の人事労務・給与計算・社会保険アウトソーシングお役立ち情報でまたお会いしましょう。
当サイトの情報はそのすべてにおいてその正確性を保証するものではありません。 当サイトのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、賠償責任を負いません。
具体的な給与計算・社会保険手続き・労務判断される場合には、必ず税理士、社会保険労務士または行政官庁その他の専門家にご確認の上、行ってください。
Copyright (C) CS Accounting All Rights reserved. /e-mail:csa@cs-acctg.comTEL03-5908-3421