お役立ちコラム

助成金の支給を受けている場合の所得拡大促進税制の適用について

弊社では従業員の採用に関して助成金の支給を受けています。今期において所得拡大促進税制の適用を考えておりますが、助成金制度との併用は可能ですか?また所得拡大促進税制の適用を受ける場合において注意すべき点がありますか?

御社が助成金の支給を受けている場合においても、助成金の支給をうけていない法人と同じく要件を満たせば所得拡大促進税制の適用を受けることが可能となります。

しかし、助成金の支給を受けている場合においては金額の集計において留意すべき事項がございます。

所得拡大促進税制において「雇用者給与等支給額」、「基準雇用者給与等支給額」、「比較雇用者給与等支給額」、「平均給与等支給額」等は『その給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額は含まれない』旨が規定されております。

したがって、適用要件の判定や税額控除の金額の算定を行う際には、当該助成金として御社が支給を受けた金額を控除して集計を行う必要があります。

 

<参考文献等>

租税対策特別措置法第42条の12の4

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S32/S32HO026.html

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