お役立ちコラム

財務諸表の表示方法の変更の取扱い

当社は財務諸表の表示方法の変更を検討していますが、財務諸表の表示方法の変更の取扱いについて教えて下さい。

まず、財務諸表の表示方法は、次のいずれかの場合を除いて毎期継続して適用する必要があります。そのため、むやみな変更は認められないこととなります。

① 表示方法を定めた会計基準又は法令等の改正により表示方法の変更を行う場合

② 会計事象等を財務諸表により適切に反映するために表示方法の変更を行う場合

そして、財務諸表の表示方法の変更を行った場合は、原則として表示する過去の財務諸表について、新たな表示方法に従い財務諸表の組替えを行うとともに次の事項を注記することが要求されています。

① 財務諸表の組替えの内容

② 財務諸表の組替えを行った理由

③ 組替えられた過去の財務諸表の主な項目の金額

④ 原則的な取扱いが実務上不可能な場合には、その理由

【用語】財務諸表の表示方法の変更

財務諸表の作成にあたって採用した表示の方法(注記による開示も含む。)をいい、財務諸表の科目分類、科目配列及び報告様式が含まれる。


参考文献

企業会計基準第24 号 会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準

https://www.asb.or.jp/jp/accounting_standards/accounting_standards/y2009/2009-1204.html

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