お役立ちコラム

一括償却資産の適用要件

弊社で前期に18万円の応接セットを購入・使用し、耐用年数8年で償却して確定申告を行いました。しかし当期になってから20万円未満の固定資産は一括償却資産として3年で均等償却できると知りました。当期から毎期6万円ずつの償却を行うことは可能でしょうか。

 事業供用年度に普通償却資産として確定申告を行った資産については、一括償却資産として扱うことは出来ません。除却・売却等で資産が無くなるか、償却が完了するまで普通償却資産として償却を続ける必要があります。

 取得した資産を一括償却の対象とする場合には、一括償却資産を事業の用に供した日の属する事業年度の確定申告書又は中間申告書に一括償却対象額の記載があり、かつ、その計算に関する書類を保存していることが必要です。

 お問い合せのケースでは、事業供用年度の確定申告書に一括償却対象額の記載が無いと思われるため、対象となる応接セットについては一括償却資産として扱うことは出来ません。

<参考文献等>

国税庁HP

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/tebiki2002/02/16_6.htm

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