お役立ちコラム

改正内閣府令(平成26年8月20日公布)について

改正内閣府令による有価証券届出書の記載内容の変更について教えてください。

平成26年8月20日、金融庁より「企業内容等の開示に関する内閣府令及び財務諸表等の監査証明に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(以下「改正内閣府令」)が公布されました。改正内閣府令では、新規上場時の有価証券届出書に掲げる財務諸表の年数短縮、及びIFRS等適用会社の有価証券届出書に掲げる連結財務諸表の年数の改正等が行われ、平成26年10月9日に国際会計基準を採用した企業が新規上場しました。

 

改正内閣府令の主な内容は以下の通りです。

 

・新規上場時の有価証券届出書に掲げる財務諸表の年数短縮

従来、有価証券届出書に5事業年度分の財務諸表、及び主要な経営指標等の推移(連結)の記載が求められていましたが、それぞれ2事業年度分へ短縮されました。また主要な経営指標等の推移(個別)については5事業年度のうち、最近2事業年度以外のものについては会社計算規則の数値によるものができることとなりました。

 

・国際会計基準適用会社の有価証券届出書に掲げる連結財務諸表の年数の改正

従来、IFRS等により作成した連結財務諸表を有価証券届出書に記載する際は3期分の記載が必要でしたが、IFRS等に準拠した監査に基づく監査報告書においても比較情報に関する事項の記載が認められたことにより、2期分の財務諸表を記載すればよいこととなりました。

 

参考URL

金融庁HP(改正内閣府令)

http://www.fsa.go.jp/news/26/sonota/20140820-1.html

東証HP(新規上場予定会社)

http://www.tse.or.jp/listing/new/index.html

 

 

(掲載日:2014年10月20日)

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